世界外交の檜舞台に登場した「日露講和会議」に焦点を置き、それをめぐる壮大な人間ドラマ。「76年前の小村寿太郎を全権とする日露講和議会を軸に、日本国内に、会議の開催地アメリカポーツマス市に、ロシア、ヨーロッパに、壮大な人間ドラマを展開しながら、外交の意義、情報の重要さ、個人と国家の関係などを現代的テーマとしてとらえ、新たな視点での近代日本史を描いた。【NHK広報資料より引用】」当時のギャクシー賞月間賞選考会では本作を酷評している。「●ところで、NHKの『ポーツマスの旗』のひどさ。あれはどういうんだろ(笑)。はるばるアメリカまでロケして……。制作費の無駄づかいだね。●日露大戦の講和会議で苦労した小村寿太郎の伝記(吉村昭作)を下敷きにしたものだが、随分、原作に出ていない人物もあるみたいだ。●例えば、原田芳雄扮する明石大佐の長髪。仮にも軍人が、あんな髪型...
NHK大河ドラマ第18作。
明治維新における勝者たる薩摩藩と、敗者の会津藩。この対極に位置する両藩の下級武士二人を主人公に、明治という時代の光と影を浮き彫りにしたドラマ。大河初のオリジナル脚本で、主人公の二人を含め主要な登場人物はすべてこのドラマのために創造された。これ以前にも大河において架空の人物が登場することはあったが、主人公に据えるのは本作が初めてである。配役面では、テレビに出ない最後の大物と言われた菅原文太の起用に成功。鶴田浩二の出演とならびファンを沸かせた。また、音楽を手掛けるのはそれまでクラシック出身の作曲家が主流だった中で、ロックを色調とした宇崎竜童はきわめて異彩を放つ。劇中において歌詞のついた挿入歌が流れるのもまた大河では初めてのことであった。
01 第一回 パリ万国博覧会
02 第二回 対決のパリ
03 第三回 セーヌのめぐり逢い
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