警視庁原宿分室の警部補山口かおり(木の実ナナ)は、知り合いの主婦きぬ江と節子に誘われて秋田の温泉に出かけた。角館田沢湖と回るうち、あちこちで出会う妙な陰気な二人連れの男が、かおりたちは気になり始める。田沢湖畔に宿泊した夜、風雨になった。「もし帰らなかったら、先に乳頭温泉に行ってて」と言って、きぬ江が暴風雨の中を出て行った。かおりと節子が乳頭温泉に着いた日、田沢湖から、きぬ江の絞殺水死が発見される。
『ミナミの帝王』の黄金コンビが贈る、究極の世直しストーリー
肝臓がんの大手術の末、命を落とした男がいた。残された娘の内藤絵里は手術時の病院側の不穏な動きから、医療ミスの疑惑を抱き告訴に踏み切る。しかし5年越しの裁判は、証拠不十分で絵里側の敗訴で決着…。悲しみにくれる彼女に近づく一人の男。その男麻田は、表向きは銭湯を営み前科者の面倒を見る保護監察司だが、裏の顔は巨悪を暴くスペシャリスト集団の元締めだった。
『盤嶽の一生』は、嘘が大嫌いで、騙されても、騙されても己の信念を曲げない浪人阿地川盤嶽の生き様をユーモアたっぷりに描く人情時代劇である。
原作の白井喬二は、大正~昭和初期にかけて大衆文学で人気を博した作家で、同作は昭和7年(1932年)3月~12月にかけて「オール讀物」にて連載された。
翌昭和8年(1933年)には、天才と謳われながらも、若くして戦地で没した山中貞雄が、大河内傳次郎の主演で映画化している。
この映画に、若き日に感銘を受けた市川崑が映像化を切望し、全10話から成るテレビシリーズとして実現したのが、本作である。
山中が撮った映画はフィルムが現存しておらず、本作では山中自身の手に依るシナリオからエピソードを拾うことで、オマージュが捧げられている。
市川自身が手掛けたのは、第1、2話で、大胆なワイプ、紅葉をバックにしての立ち回り、スローモー...
都内の公園で48歳の輸入家具会社経営者が殺された。殺人現場に残された写真に秘められた事件の真相とは?左近(古谷一行)とかおり(木の実ナナ)のおなじみコンビが東北の秘湯をめぐりナゾを解く。撮影協力:ホテルリステル新宿、ナガオカ スタジオ、POPACOCO SHIBUYA、エリットバッグ。
「宇田川町で待っててよ。」の湯浅典子、「ねこにみかん」の戸田彬弘、「パニック4ROOMS」の井上博貴という3人の映画監督が、それぞれ初挑戦となるジャンルのホラー、サスペンス作品を手がけ、フレッシュな若手俳優たちを起用して描いたオムニバス。NHK連続テレビ小説「わろてんか」でヒロインの妹役を務める堀田真由が初主演し、父の再婚相手に対して亡き母の思いが引き起こす心霊現象を目撃する少女の姿を描いた「呪いうつり」(監督:井上博貴)、NHK連続テレビ小説「ひよっこ」にレギュラー出演した松本穂香が主演し、モキュメンタリー映画の撮影現場で起こる悲劇を描いた「ワルツ」(監督:戸田彬弘)、映画「信長協奏曲(ノブナガコンツェルト)」など多数の作品に出演する俳優阿部進之介の主演で、ある家族が持つ表と裏の顔を描いたサイコサスペンス「優しい日常」(監督:湯浅典子)の3つの作...
ある日、夜明のもとに警視庁の神谷警部から速達が届いた。その中には、夜明宛に届いた差出人に覚えが無い葬式の案内状が入っていた。葬式に参列してみると、それは夜明が6年前に殺人で逮捕した男木村哲夫の葬儀で、案内状を出したのは、哲夫の妹藍子(美保純)だった。夜明は藍子に頼まれ、銀座で藍子が開いているスナックまで送ることになった。藍子は夜明に、これから毎晩スナックの閉店時刻に迎えに来て欲しいと言う。スナックから横浜の自宅まで藍子を送り、優しげな言葉をかける夜明に、藍子は「寂しい」と抱きついてくる。が、その腕を解く夜明。藍子は明日からは迎えに来なくてよいと告げる。その翌朝、夜明は、6年前の事件で哲夫に不利な証言をした男徳山が焼死したという。
鶴田栗之助は、風葉と号して小説を書くかたわら、友人、村木の妹常子に英語を教えていた。広い邸内に住む兄妹は両親もなく、彼を家族同然にもてなした。その頃村木は胸を患っていたが、浅草の「千鳥」という飲み屋の酌婦お照と実懇の仲になっていた。ある雨の夜鶴田はとある家の中へ招じ入れられた。狐に化かされたような気になっていると、美人が酒肴を持って現われた。女はこの家の主婦君子で、夫が日霧戦争に出征中の軍人で、永い間の孤閨に耐えられず知り合いの若い男を相手にしていたのだが、今夜は目の悪い乳母が間違えて鶴田を招き入れてしまったのだった。事情を察した鶴田は強引に君子に迫るが、彼女の股間には貞操帯がはめられていた。だが諦めた君子は貞操帯の鍵を彼に渡した。鶴田と常子にはすでに肉体関係があり、村木もその事は気づいているようだった。そんなある日、お照を抱いていた村木が喀血した...