磯田敏夫の原作「企業防衛」を、「人間蒸発」の今村昌平と新人の磯見忠彦が共同で脚色した風俗喜劇で、磯見忠彦の監督第一回作品。撮影は「波止場の鷹」の姫田真佐久。
東京の古本屋を廃業して大阪のキャバレー、オアシスの支配人となった利徳は、巧みな宣伝と戦術で成功していた。彼には女房カツ子の待つ家庭よりも、この道の方が魅力的だった。その利徳にとって、競争相手のニューポールが新装開店するという情報は聞き捨てならないことだった。早速第二オアシスを開店させて対抗しなければならないと、社長の片岡を説得した。しかし、場所が悪く「文教地区にキャバレー進出」と新聞が書きたて、地元民の反対は強かった。そんな間に、ホステスたちの教育、ヌードダンサーが逮捕された後始末と、利徳は忙しかった。利徳が双子のホステスの姉のフミ子と深い仲になり、妹の方のフキ子と三人でアパート住いするようにな...
さくらホテルのボーイ牧は殺人事件のあった部屋で「三分の一の鍵」と書かれた紙片と鍵の一部をひろった。翌日の朝刊で、彼は昨夜の殺人はある公団の収賄事件にまつわるもので、殺されたのは出所直後の某省課長補佐であり、共犯の課長松永はなお服役しており、一億五千万円の金が行方不明になっているのを知った。思わぬ運命の微笑に彼は狂喜した。ホテルの花屋につとめながら、十万円でその店を買い、彼と暮すことを夢見ている恋人章子の心配をよそに、彼は生活態度をきりかえた。事件のあった隣りの部屋に宿をとった謎の女貴子は、色じかけで彼の鍵を狙ってきた。彼女を手にいれた牧は、ホテルの部屋にテープレコーダーをしかけ、密会するアベックから金をおどしとることをはじめ、やくざの上月組とはり合うようになった。麻薬事件を密告して上月組の組織を自分のものにした牧は、今やいっぱしの顔の利く男となった。...
マレー編、タイ編と記録した未帰還兵シリーズの続編。今村昌平は異常なほど国家から見捨てられた人々を探すということをシリーズを通して行っている。その先に見えてきたこととは。
著名人が地方を紹介するTVシリーズの1編。今村は師川島雄三監督の故郷であり、恐山信仰の強い青森県下北地方へと向かう。
Imamura reveals remote and impoverished islands in the Philippines to be the home of rival factions of pirates in this absorbing investigation into a little-known way of life.
"In ballsy, proto-Nick Broomfield fashion, Shohei Imamura puts himself directly in the line of danger to film THE PIRATES OF BUBUAN, a startling documentary glimpse of shady activity on the Phillipine hig...
The searching of un-return japanese soldier in Malaysia by Imamura Shohei with the help from local people.
History Of Postwar Japan As Told By A Bar Hostess
105min
Following the Unreturned Soldier: Thailand is basically a long conversation. Imamura selects a few themes, mostly on the opposition between the three people he interviews (differences of class, background) and otherwise lets them reminisce about the horrors of war. Two out of three of the interviewees do most of the talking while the third one seems to have forgotten his native...
セプテンバー11 11′09″01 今村昌平編(おとなしい日本人)
2001年9月11日、世界中を震撼させたアメリカ同時多発テロ事件。この悲劇を風化させてはならないという思いから、世界各国を代表する11人の映画監督が集結。11分9秒1フレームという共通の時間枠が与えられ、それぞれの文化や立場を背景に、独自の視点から短編を制作、1本の映画を完成させた。日本では事件の1年後にあたる2002年9月11日に、特別上映やテレビ放映が行われ、その後2003年に一般劇場公開が実現した。
今村昌平編の主人公は第二次大戦の戦場から故郷に還ってきた復員兵、勇吉。地を這いまわるヘビに変わってしまった彼は、村の家畜を襲い人々から嫌われてしまう。家を出た勇吉の行く先は…。
6月10日、今村昌平監督の超短編映画「110901 おとなしい日本人」 が完成、東宝録音スタジオにて...