大正の終わりごろ、大阪の下町の小さな銭湯の看板娘花田鈴子は、歌って踊るのが大好きな天真爛漫(てんしんらんまん)な女の子です。やがて、小学校を卒業した鈴子は「歌と踊りでみんなを笑顔にしたい」と思うようになり、道頓堀に新しくできた歌劇団に入ります。必死に稽古にはげんだ鈴子は、メキメキと成長、抜群の歌唱力で頭角を現していきます。
昭和13年、鈴子は上京します。そこで、ある人気作曲家と出会い、大きく運命が変わります。鈴子は、作曲家の指導を受け、“スウィングの女王”と呼ばれ人気ものになっていきます。
しかし、戦争が始まると、鈴子が置かれた状況は一変します。鈴子の歌っていた歌は「敵性音楽」となり、鈴子は歌や踊りが厳しく制限されてしまいます。さらに、鈴子の弟は出征。また、ちょうどその頃、鈴子の母も病気で亡くなってしまいます。
不幸が重なり悩んでいた鈴子は、ある青...
本編に登場するそば店「大野屋」の店主丹沢博と看板娘の千春が日産のアリアに乗って夕暮れのドライブに繰り出す設定で、特別な日の車内だからこそ話せる、親子の会話を描き出す。
山田孝之演じる若者がタイムスリップするのは1989年から1990年。バブル時代、経済成長率は先進国で最も高く、国民全体が多幸感に浸っていた。しかし89年末に史上最高値を記録した株価は年明けに急落し、日本経済は奈落の底に転落。東京に出現したブラックホールは世界中の富を飲み込み、束の間の繁栄をもたらし、瞬く間に泡と消えた。最新の映像技術でバブルを追体験しながら閉塞感漂う今を生きる手がかりを探る。
お笑い芸人クロちゃん(安田大サーカス)の人生をドラマ化した本作。クロちゃん本人や歴代のマネージャー、さらには元カノや親交のある著名人に合計30時間を超えるインタビューを重ね、彼のこれまでの恋愛を中心にした物語が描かれる。
本作は、自分のことをごく普通の高校生だと思っている深海(ふかみ)くんと、常識を超えた言動で周囲を振り回す月影(つきかげ)ちゃんの2人による会話劇。毎話、高校生の日常を題材としながらも、現実にはありえないような出来事が続発します。キャスト、スタッフが、一度も会わずにリモート収録で生まれた作品です。
音の世界で繰り広げられるスペクタクル―その名も、“サウンドシネマ”。2人の音声を通して、想像が刺激されるサプライズな物語をお楽しみください。
史実をもとにした本作では、戦後初のキャビンアテンダントとなる佐野小鞠の奮闘が描かれる。東京で町工場を営む両親のもとに生まれ、飛行機のパイロットを夢見るも、戦争で父、母、兄を亡くした小鞠。料亭を営む叔母に引き取られ手伝いに明け暮れていたある日、彼女は「日本の空を日本人の手に取り戻したい!」という言葉を耳にする。当時、日本はGHQに航空関係の活動を一切禁止されていたのだ。声の主は逓信省航空保安部長の松木静男で、小鞠は彼の部下三島優輝と出会う。そして1951年、戦後初の日本の航空会社日本民間航空が発足。三島から“エアガール”を募集していると聞いた小鞠は、飛行機の仕事に関わりたい一心で応募を決意する。