数奇な運命に翻弄されながらも歌手になることを望む主人公峰のぞみの物語を描いた青春アニメ。アニメ作家藤川桂介と漫画家のすずき真弓が少女コミック(当時は週刊少女コミック)で連載していた漫画が原作でもある。下町にあるおでん屋の娘峰のぞみと、大財閥の令嬢香田美紀はともに歌手を目指す10代の少女。実は、二人は十数年前の出生時に互いの立場を入れ替えられていた関係なのだが、そうとは知らない両者は互いをライバル視する。美紀が財力で芸能界にデビューした一方、酒場で歌唱を続けるのぞみ。日本各地をさまよいながらも、のぞみの歌はいつしか人々の心を魅了し……。本作の製作は虫プロが担当。同社のプロデューサーだった岸本吉功は、本作のメインスタッフである富野由悠季(当時は富野善幸)や安彦良和、星山博之らと、後年に設立したサンライズ(当時はサンライズスタジオ)で一緒に仕事をし...
『レインボーマン』に続く、川内康範の東洋神秘社会派ヒーロー第2弾。ルポライターの雷甲太郎(通称ライコウ)は、政財界の黒幕大沢山の疑惑を追ううち、13の顔を持つ香港暗黒街の王キングコブラとの密輸宝石取引の現場に出会う。貿易商源海龍を名乗るキングコブラに命を狙われ、ピンチに陥ったとき、“アラビアの王”と称されるダイヤの中から、全能の神がつかわした平和の使いダイヤモンドアイが出現。前世魔人である源海龍の正体を見破り、美しい心を持つ甲太郎に協力して戦うことを誓う。ライコウが、アイからもらったアイリングを光にかざし、「アイよ!」と叫ぶとダイヤモンドアイが登場するのだ。
「外道照身霊波光線!汝の正体見たり、前世魔人○○!」「ばれたかあ~!」という定番のやりとりはあまりにも有名だが、魔人の正体を暴けるのはアイだけであり、必然的にそれまでのドラマは(外見...
円谷プロ制作の『ウルトラマン』の後番組として、東映が挑んだもうひとつの「ウルトラ」シリーズ(当時は「ウルトラ」シリーズ第三弾だったが、現在ではシリーズには数えない)。国産TV初の本格宇宙冒険特撮ドラマと言える。エドモンドハミルトンのSF「キャプテンフューチャー」シリーズに材をとり、生身のヒーローであるキャプテンウルトラ、相棒のキケロ星人ジョー(無名時代の小林念侍が演じたが惜しくも1クールで降板、代わってアカネ隊員がトリオを組む)、ロボットハックという3人のキャラクターを前面に押し出した。21世紀後半の宇宙開拓時代を舞台に、前半はライバルであるバンデル星人との攻防が描かれ、後半ではバラエティあふれる大怪獣宇宙人が暴れ回ることとなる。SFというよりも活劇性の強い作品で、キャスティングやキャラクタ描写に東映の一方のカラーであるヤクザ路線の雰囲気があり...
時は戦国、乱世の時代。人間と、からくり人(びと)と呼ばれる人々が住むその国では、群雄割拠して争いが続き、からくり人たちは、からくり武芸者としての勝利と栄光を求めてしのぎを削っていた。
おっちょこちょいだが腕自慢のからくり人ムサシの夢は、国一番の剣士になること。彼はその夢をかなえるため武者修行の旅へと出かける。旅の途中ムサシは、永遠のライバルコジローと出会うが、このふたりが、大将軍(ジェネラル)の依頼を受け、ともに彼の孫娘のお供として旅をすることになる。おてんばでちょっとわがままなお姫様との旅は、苦あり楽ありのずっこけ珍道中。そんな彼らは、やがて、国の実権を握ろうとする勢力との戦いに巻き込まれていく。
カッコよさとかわいらしさがひとつになったからくり人が活躍する、ギャグあり、アクションありの剣豪アニメーション。