ルベール王国のアリエル王子と付き人のクリスはお忍びで休暇を過ごすため、アリエルの父の古い友人ヒデが総支配人を務める熊本のホテルを訪れる。到着早々、勝手に出歩こうとするアリエルだが、クリスに見つかりホテルの部屋に連れ戻される。
日々、王位継承者というプレッシャーと戦っているアリエルは、この休暇にかこつけて『自由』を体験したいのである。アリエルに王族らしい節度ある行動を求めるクリス。しかしアリエルの気持ちを分からないでもないクリスは一計を案じ、ヒデに監視人=公認のデート相手を探すように依頼する。
“日本マジ終わってます” “じゃ私走るから―”。口が悪くて、ダルくて、ひね
くれた女子予備校生は、 街で噂の“泣き男”とすれ違う。それぞれ園子温組、
横浜聡子組に参加の弟子たちが共同監督した本作は、両者のいいとこ取りで、ヴ
ィヴィッドに時代を照射する。主演佐藤美沙に刮目。
スーパー銭湯の新人清掃員として働く市川亮太(20)は仕事を通し、“当たり前の景色を保つこと“の難しさを知っていく。髪の毛1本でも気にする仕事の姿勢や、心臓部でもある「ろ過装置」の存在を知ることによって、清掃業の世界にのめり込んでいく。次第に、スーパー銭湯を物として捉えるのではなく、生き物であると捉えるようになる。そんな中、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、スーパー銭湯は休業を余儀なくされる。休業の間、清掃作業からも遠ざかり、客を向かい入れていた“当たり前の景色“は失われていった。休業期間が長引く中、店長から1通のメールが届く。それは営業再開に踏み切ることなく、スーパー銭湯の閉店を知らせるものであった。メールを通し、閉店を知った亮太は、大きな喪失感を露わにしていく。清掃員たちは各々の形で、スーパー銭湯の最期に向き合うことになる。休業期間の浴場施設に...