「KATACHI」で長編デビューを飾った堂野アキノリの長編2作目となる「右へいってしまった人」。実在する巨大シェアハウス“オークハウス”を舞台に据え、パラレルワールドをテーマにしたラブストーリーが紡がれる。現在40歳の主人公鷹介は、仲間と海へ遊びに行った28歳の夢を連夜見ていた。当時は車を左の駐車場に停めたが、夢の中では右の駐車場に停める。そのため、同じシェアハウスで暮らしており、別のグループで海に来ていた若かりし頃の妻水帆とは出会わない。あるとき、同じ夢を見た鷹介は目覚めることなく、そのままパラレルワールドへと迷い込んでしまう。しかし車を右の駐車場に停めたため、水帆はその世界線上では鷹介の親友修二と付き合う。鷹介は大切なものが何かを気付かせられる日々を過ごしながら、当時目指していた音楽家への道にもう一度挑戦することになる。
「心がきれいな子がほんまもんのべっぴんさんや」と亡き母に言われた藍は明るく優しい女子高生に育った。
藍の天敵は美少女たち。過去のトラウマのせいで“顔のきれいな子は心が汚い”と思い込んでいるのだ。
そんな藍に『NMB48を爆弾魔から守れ!』というミッションがもたらされる。
綺麗で愛らしいアイドルの中に潜入し、事件を解決するなんて最悪だ!
だがプロの探偵の誇りにかけて逃げ出すなんてできない。
かくして100キロの巨体で歌い踊りながら爆弾魔を追い詰めるという前代未聞の潜入捜査が始まった……。