昭和初期の四国高松。梶岡清太郎は、石津一家の代貸になった。先輩の代貸小池も喜こんで迎え、二人は兄弟の契りを交した。そんな清太郎に、芸者の小新は好意を寄せていた。二人は、力を合わせて、雨宮老人の石切場で働いていた。そんなある日、石津親分は、賭場で石津組の縄張を狙う、三木本と笹井の奸計にかかり、清太郎は親分の替りに、三木本を刺し、傷を負わせた。そして、一年の所払いになり、旅に出た。留守中、石津は、連合会々長を辞退していたが、再選の席上で、三木本らに恥をかかされ、二人に向かったが、卑怯な子分たちの兇刃に倒れた。北陸路の旅先で、尾山組の好意で、その事を知った清太郎は高松に戻ろうとしたが、所払いの身故、自重した。一方、小池は、謹慎中の石津組を守っていた。三木本組は、残った石切場を狙って、人夫の引き抜きに出たが、ちょうど、所払いが解けて帰ってきた清太郎が止めて、...
n the early years of the twentieth-century a young gambler returns to his home town where he finds the gang of which he was once a member engaged in a feud with a rival gang. Though he successfully settles their differences he is turned out of the organization for the way in which accomplishes it. Upon his return he finds that the fortunes of the group have declined - there has...
あてどない修業の旅を続ける大島龍次に、恨みを持つ花岡興行は、人斬り稼業の根津三兄弟をさしむけた。さすがの龍次も三兄弟のあまりに執拗な攻撃に怒りを爆発させて三人を血まつりにあげた。それから数カ月、刑を終えて出所した龍次は、彼を待つ大島組には帰らず、再び旅修業に出発した。そして途中高市にたちよった龍次は、善良な商人をいじめぬいている瀬戸組代貸利助の非道ぶりにみかねて、商人たちをかばった。ところが、この利助の組長虎一は、龍次の亡き父庄三郎の舎弟分であった。そこで龍次はその足で瀬戸組を訪ね、今は病弱の身を床にふせる虎一親分と会い、利助の非道さを説いた、虎一もこれを納得し、龍次に高市の仕切りを頼んだ。龍次は公平な場割りで町を平和にもどすと、彼が殺した根津三兄弟の墓参に頼山寺を訪れた。寺には、彼を慕う子分辰と虎鮫が待ちうけていた。さらに龍次を慕う庄三郎の娘晴子も...
母村田きよの仇を討ち、刑務所入りした大島竜次なきあと、大島組は芝浜組に荒らされ、晴子は芝浜に借金のかたに身体を狙われていた。子分の辰、鉄也はいたたまれず芝浜組に殴り込んだ。不意を衝かれた芝浜組は、辰たちに応戦したが、そこへ出所したばかりの竜次が応援にかけつけた。喜ろこぶ辰、鉄也、晴子をよそに、芝浜は竜次を亡きものにしようと企むのだった。父母の墓前で、大島組が芝浜のためにいためつけられたのを知った竜次は、晴子のとめるのも聞かず、芝浜と対決を心に決めた。竜次出所の祝宴の夜、芝浜の子分が竜次を狙った。怒った竜次は、芝浜組に出向き、みえをきった末、借金のかたに身を売ろうとする娘利江を助け出した。竜次は晴子に利江を預けると、父母の菩提寺頼山寺に居をかまえた。その頃、芝浜の賭場が荒された。竜次のさしがねとにらんだ芝浜は、喧嘩支度で乗り込んだが、実は、竜次が服役中...
軍医として出征した竜次は、中国戦線で部下だった流れやくざの虎鮫を連れて帰還したが、乾分の待つ自宅には帰らず、清村組の一人息子の遺品を届けに寄り道をしていた。清村組では、組で請負っている帰国兵舎工事の資金を乾分の鈴木に持逃げされ困り果てていた。それを知った竜次は請負の代人を戦死した清村の代りにと買って出るのだった。村田組を卒いる義母のきよ、そして晴子らは竜次の帰還を心から喜んでくれた。翌日から竜次の活躍が始った。建設予定地の下見に出かけた竜次は、その土地が笹塚の縄張りであり、その笹塚には渡世人の間でも評判の悪い徳三がつき更に町長までがグルと知った竜次は、師団本部に親友の藤木中尉を訪ね、将校の軍装一式を借り出した。彼は辰と虎鮫にそれを着せて、ニセ憲兵になりすまし、町長を脅かして作業員集めに成功した。怒り狂った徳三は、かくまっている鈴木をしめあげて、持逃げ...