松平定信(加賀邦男)の江戸屋敷に甲賀のまぼろし谷から来たまぼろし衆と名乗る7人の甲賀忍者が出現。まぼろし衆は定信に招かれたと言うが定信には心当たりがない。定信の身辺警護をする伊賀忍者たちを腕試しとばかり簡単に倒して定信の屋敷を後にしたまぼろし衆の前に、甲賀五十三家筆頭忍者甲賀の金剛(天津敏)が現われ、まぼろし衆を江戸に招いたのは暗闇の御大老だと告げる。定信に個人的な恨みを持つ暗闇の御大老は、定信の腹心の奉行たちや幕府御用達の豪商、そして秋草と霧の遁兵衛をも含む総勢21名の暗殺を金剛とまぼろし衆に命じた。狙いは定信を孤立させて失脚に追い込むこと。目付役筆頭がまぼろし衆に暗殺される現場に出くわした秋草は、遁兵衛や伊賀同心三ノ組の忍者たちと協力して暗殺計画を阻止するべく、江戸を舞台に甲賀の金剛やまぼろし衆と対決する。
この第八部では東映京都撮影所が使われ...
甲賀白雲斉(小林重四郎)を頭領とする甲賀忍者集団闇法師の忍者いざないの夢助(加藤精三)が江戸の商家を次々と襲撃。治安を悪化させて幕府の評判を落とし、将軍家斉を失脚させて尾張藩から次の将軍を出そうという尾張徳川家の陰謀だった。2年前に松平定信(大宮敏)の命令で尾張藩に潜入して行方不明になっていた伊賀同心大月五郎太(江田島隆)が瀕死の重傷を負いながらも箱根から江戸へ帰る途中の秋草に出会って闇法師の存在を知らせる。第三部に登場して秋草に右腕を義手にさせられた『伊賀十忍』の生き残り水口幻斉(天津敏)も闇法師の助っ人として再登場。闇法師と尾張藩を陰から動かしている黒幕闇の御隠居は、幕府政策に批判的な全国の譜代大名に呼びかけ、尾張徳川家に賛同する連判状に名を連ねさせて全国の大名が顔を揃える日光東照宮での徳川家康大法要の席上で連判状を盾に家斉の将軍退位を...
松平定信(加賀邦男)に命じられて抜け荷疑惑のある九州肥前不知火藩へ潜入した霧の遁兵衛ら伊賀同心三ノ組の忍者3人が消息を絶つ。遁兵衛の身を案じた秋草は九州へ向かうが、不知火藩では忍者集団傀儡忍者の頭領黒風堂幻心(大竹タモツ)が、幕府に敵対心を持つ藩主不知火雅楽頭(森山周一郎)を操って抜け荷で儲けた資金を元手に大量の武器弾薬を手に入れさせ、武力による幕府転覆を企んでいた。不知火藩へ潜入した秋草は、抜け荷の仕事を手伝わされていた隠れ切支丹たちを助け、黒風堂幻心や傀儡四天王と対決。秋草の命を狙う傀儡忍者、秋草を自身の手で倒すべく九州に乗り込んで黒風堂幻心とも敵対する甲賀の金剛(天津敏)、そして秋草と、三つ巴の戦いが繰り広げられる。
秋草たちは三つの鏡を揃えて目的地の江の島の洞窟に来たが、そこに宝はなく、隠し場所を示す絵地図を新たに発見する。それを頼りに改めて北条家の黄金百万枚を探す旅に出た秋草たちの前に、全滅したと思われていた風摩一族が立ちはだかった。風摩小太郎(天津敏)は新たに風摩十人衆を呼び寄せ、秋草の持つ宝の絵地図を狙う。絵地図に記された風の砦水の城火の櫓と舞台を移し、八王子、甲州路、相州路などを廻りながら黄金百万枚をめぐって秋草と風摩一族の戦いが続く。
風摩小太郎(天津敏)を頭領とする小田原の風摩一族の忍者が二日連続で江戸城内に侵入。警備に当たっていた伊賀同心の忍者たちを殺害し、吹上御庭の井戸から『水虎の鏡』を奪い去った。水虎風雷火竜の3つの鏡を揃えると北条早雲の残した黄金百万枚の隠し場所がわかるという。風雷の鏡は相州屋の娘香(岸久美子)の元にあり、火竜の鏡は小田原の尼僧光信女(三影千絵)の元にあった。風摩一族の再興を目指し、黄金百万枚を手に入れるために残る2つの鏡を狙う風摩小太郎。江戸から小田原を舞台に、三つの鏡と宝の行方を追って秋草と遁兵衛、伊賀同心が風摩一族と戦う。第二部から第四部まで敵忍者の副リーダー格を演じてきた天津敏がこの第五部で頭領役に昇格した。
幕府直轄の天領地である甲州の山の中に存在するとされる武田信玄の残した隠し金山と、それを勝手に採掘している何者かの存在を知った松平定信(美川洋一郎)は、隠密の田辺孫太夫(高松政雄)を調査に向かわせた。調査を終えた田辺が定信の元へ戻る寸前に甲賀忍者名張左伝(高木二朗)に殺害され、秋草が現場を目撃する。隠し金山の管理者や背後の黒幕の探索を定信より依頼された秋草は、行方不明となった父の言いつけ通りに甲州の山奥から西念寺の呑海和尚を訪ねて江戸へ来た少年馬場周作(大森俊介)と出会う。尾張徳川家からの指示で甲賀忍者が幕府を転覆させる軍資金を捻出するため、周作の父や甲州の民を拉致し、鉱夫として強制的に隠し金山で密かに採掘作業をさせていた。秋草と周作は甲武信ヶ岳に向かったが、甲州街道では甲賀竜四郎(友田輝)を頭領とする忍者集団甲賀十三人衆が二人を待ち構えていた。...
小林利雄、西村俊一の原作を「隠密剣士」の伊上勝が脚色「隠密剣士」の船床定男が監督した隠密剣士の続編。撮影もコンビの松井鴻。
十一代将軍家斉の世。江戸城内富士見宝蔵を黒裳束の一団が襲った。奪われたのは、風神という鏡で、他の水神、火神の三組の鏡が揃うと、滅亡した北条家が発掘した伊豆七金の所在地がわかるというもの。さらに翌日黒裳束の一団は、西念寺に押し入り、金山の覚え書“風神帳”を奪った。が、これを察知した公儀隠密秋草新太郎は途中でこれを奪い取り、西念寺にもち帰った。しかし黒裳束の一団は再び西念寺を襲い“風神帳”はまた奪いとられた。この黒裳束の一団こそ昔北条家につかえた風摩一族の末孫だった。彼らは七金山を手中にし、徳川幕府を転覆させ、再び風摩の名を世にとどろかせようとしていたのだ。しかし風摩が奪った“風神帳”はニセものであった。新太郎がことの起るのを予想し...