三大お家騒動(伊達騒動加賀騒動黒田騒動)の一つ「伊達騒動」を題材に骨太の人間ドラマが展開、それまで伝えられてきた「原田甲斐」像を一変したといわれる山本周五郎屈指の名作を仲代達矢主演でドラマ化。厳冬の雪にあって葉を落とすことなく真っ直ぐに立ち続ける樅の木にたとえられる原田を熱演している。脚本は仲代の亡き妻隆巴が担当。原田を支え、最後は斬罪の罪に処せられる義臣伊東七十郎を役所広司が演じている。
弱冠21歳の仙台藩主伊達綱宗陸奥守は、江戸に在住のわずかな期間のうちに、突如幕府から不行跡のかどで逼塞を命じられた。そしてその翌日、綱宗の側近である4人の家臣たちが次々に暗殺される。事件の背後にいるのは幕閣の老中酒井雅楽頭。そのねらいは、伊達60万石の取り潰しであった。綱宗に代わり伊達家を乗っ取らんと図る綱宗の兄、伊達兵部宗勝は、雅楽頭の本意も知らず、...
1964年7月、熊本県玉名市。大きな黒鞄を下げた太縁眼鏡の男が、死刑囚冤罪救援活動をしている福岡刑務所教戒師の篠川禎淳を訪ねた。篠川は、弁護士川村角次の名刺を出し、中央の高名弁護士に依頼されてやって来た、その男を歓待する。しかし、末娘の由理は、手配写真で見た凶悪犯西口彰であると直感する。
現代のヤクザ組織を取り巻く環境は非常に厳しい状態にあった。暴力団新法にバブルの崩壊…。物語はそんな時代の大阪にある、弱小の吉留組2代目組長吉川一平(役所広司)を主人公に、日々シノギを続けるヤクザの姿を描く。ある日、吉川は料亭で、かつて何かと世話になった丸三不動産島本の息子島本忠男(阿部寛)と出会った。現在、忠男は若社長となっていた。そんな2人が、地上げに関するトラブルに巻き込まれていくのだった…。