#影の軍団シリーズの第3作である。FNSにて1982年4月6日 - 9月28日の火曜日22時から22時54分に全26話が放送された。
本作品から千葉真一扮する主人公が敵を倒す直前に「天魔伏滅」と発するようになるが、本作品プロデューサーの松平乘道は「シリーズを長丁場に持つものにしていくために、東映の伝統的な作劇方法を活かした」と説明している。本作品では志穂美悦子、真田広之が軍団員として出演した[17]。
時は明暦3年。世に言う明暦の大火で江戸城本丸は消失。世間は混乱の渦に巻き込まれた。紀州藩主徳川光貞はこの機に乗じて現将軍徳川家綱に取って代わろうと野望を巡らし始める。一方、その火事に巻き込まれて死んだとされる前将軍家光の正室、本理院孝子は実は生きていた。孝子は光貞の野望に気づきそれを打ち砕かんとしたが、光貞に気づかれて命の危険を感じたため、死を偽装して...
1990年日本民間放送連盟賞優秀賞受賞作品。秀吉の茶頭となった千利休は危険な政治の世界に踏み入り、やがて秀吉の憎しみを買うことになる。
得意の早射ちで拳銃の鬼としてヤクザたちに恐れられた拳銃使い佐賀達次も、今は改心してヤクザな生活から足を洗い、地道な建設の仕事にいそしんでいた。一方達次とともに、小さいとき闇屋あがりのヤクザ武原に拾われた郷田剛は、武原の経営するナイトクラブを牛耳り、夜の世界を支配していた。そうしたある日、武原が受持つ高速道路の工事現場に、武原のライバル赤沢の清風会がなぐりこみをかけてきた。これを仲裁した達次は、武原の親会社である社長間島を説得して、高速道路建設の一部を赤沢に与えた。その結果、大阪の大親分曽根崎の手で、赤沢と武原の和解の手打ち式が行われた。が、その帰途武原は狙撃され、傷は浅かったものの二つの組の間には早くも険悪な空気がただよい始めた。そんな中に、達次と剛、それに達次を慕うデザイナーの一条由美子らの手で新しくクラブゴールデンアローが開店し、その開店祝い...
輸出向けの新車を製作中のホンダモータースに働く堺和男には商業デザイナーの晶子という姉があった。その晶子が奇しくもホンダモータースが募集した海外宣伝ポスターに一等当選した。賞金は十万円、和男の喜びも大きかったが、彼に好意を寄せる厚生課の本田洋子も一緒に喜んでくれた。この洋子、実は社長令嬢ながら一社員として厚生拡充に力を入れているという変り種である。一方、晶子も入選の喜びを分ちたい唯一の男性があった。同僚の野中良介である。二人は次の日曜日、良介の家でお祝いをすることを約束した。その日曜日、良介は晶子を待った。が、晶子は同じころ洋子の父本田社長の招きで入選祝賀会に出席していた。晶子は良介のことを気にしつつも祝賀会の雰囲気を壊すわけに行かなかった。祝賀会には金山という男も出席していた。本田社長は金山を洋子の許婚と紹介した。一瞬、和男は愕然としたが、その後...
昭和初期。ある城下町の“椿屋敷”と呼ばれる家に若菜という美しい娘がいた。若菜はある日、高校生島村雄作が家の庭に乱れ咲く椿をもらいに来たことから彼と知りあった。“椿屋敷”はもともと雄作の家だったが、鰊漁で成金になった若菜の父銀蔵が買い取ったのである。その日以来、若菜と雄作の間に、愛情が急速に深まっていったが、銀蔵は若菜を家柄の良い高須賀家に嫁がせる心づもりで、その準備を進めていたから、若菜が雄作と親しくしているのを知って激しく叱責した。若菜の兄で作家の巳代治はそんな妹を不憫に思い、雄作との恋を遂げさせるべく駆落ちを勧めた。すでに銀蔵は高須賀家との結納を取り交していたこともあり、巳代治の勧め通り、東京へ出ようとした雄作は若菜の待つ場所へ急いだが、巳代治が左翼作家として逮捕され、その巻き添えで捕まってしまった。家に連れ戻された若菜は、心すすまぬままに、高須...
榊拓次二尉は航空自衛隊アクロバットチームの一員。その兄英雄も父の遺志を継ぎ、私設の航空集団“太平洋”の維持に懸命だが、ここにいるのは米空軍くずれの黒人チコ、九人の子持ちの千石、適性検査に失格した堂本たち。そして事務所で働く杉江マキは、空の好きな明るい娘だ。ある日、アクロチームの隊長杉江が墜落死、ためにチームは解散と決った。大反対の榊二尉は命令に反して曲芸飛行をやり、休暇をいい渡されて兄のもとに出かけた。そのころ、英雄は劉という外国人の麻薬商人に沖縄へ飛ぶことを迫られていた。かつてこの男の仕事で飛行機を一台得た因縁があり、またこんどの仕事の代償ビーチクラフト一機は、窮境にある集団にとって大ごとなのだ。かくて英雄は千石の操縦するセスナーで沖縄へ飛んだが、秘密を聞いた千石が劉の手下に殺され、英雄だけかろうじて帰った。事情を察した榊は兄に殴りかかるが、折...
昭和十九年五月、ビルマ最前線の日本軍は、インパール攻撃を目前に控えていたが、すでに弾薬はつき、食糧はなく、その上恐しい雨季が迫ってきていた。野上大隊長は、旅団司令部に物資の補給を要請した。事情を知った曽根旅団長は、作戦会議で撤退を主張したが、かえって第一線の指揮を命ぜられた。曽根は、副官に野上少尉を任命し、野上大隊へ赴任した。士官学校を出たばかりの野上は、父の野上大隊長が優柔不断なため進撃をためらっているという噂を聞き、不満に思っていた。橋本上等兵と杉江一等兵は上官を上官とも思わないような兵隊だった。曽根は、胸中、撤退を決意した。だが、そのことを敵に知られてはならない。敵前衛部隊への攻撃、地雷原の爆破作業と小さな攻撃が続けられた。橋本上等兵が、前の戦闘でかく座させた敵戦車を迎え撃つという計画が進められ、野上少尉、橋本上等兵、杉江一等兵の他、庄司一等兵...
昭和初期の上州鹿沢を舞台に、芸者と旅の侠客の巡り合わせの恋を中心に、あくどい親分の陰謀や、二転三転する恋愛、やくざの義理と人情と掟を絡めた映画である。