閉ざされた田舎町のある夏。農地拡大に失敗した両親が自殺し、多額の借金を背負うことになった菅原裕一(森田剛)。先輩の久保(渋川清彦(KEE))の紹介で田嶋(矢島健一)という男から金を借り、とりあえず家を売らずに済んだ。しかし、次第に気力が失せ、何もかもバカバカしくなり、仕事を辞めてしまう。その上、両親の通夜で知り合った人妻岩田(村上里佳子)と関係を持ち、益々“なるようになれ”的なズルズルした毎日を過ごしていた。そんな堕落しきった様子を見兼ねた幼なじみの遠藤政夫(伊達暁)と先輩久保が借金を毎月少しずつ返済してくれているにも関わらず、尚もダラダラと過ごす菅原。そんな菅原の前に久保と遠藤はかつての嫌われ者杉山(古澤裕介)を連れて来た。事業に成功した杉山が借金の半分を肩代わりしてくれるという。杉山は菅原たちの同級生で、いじめられてきた嫌われ者。もちろん菅...
評論家エッセイストの坪内祐三が「小説現代」で2007年から連載しているエッセイを、「明日泣く」「俗物図鑑」の内藤誠監督が映画化した異色のドキュメンタリードラマ。「人はどのように酒を飲み、友と何を語るか」をテーマに坪内本人が主演を務め、なじみの酒場をめぐり歩きながら、日頃から交遊している文化人たちと酒を酌み交わし、本音で語り合う姿を追う。新宿ゴールデン街の文壇酒場「しん亭」や銀座の文壇バー「ザボン」といった由緒ある酒場を舞台に、作家の重松清、写真家編集者の都築響一、漫画家の杉作J太郎、ミュージシャンの中原昌也ら個性あふれるメンバーたちが様々な話題に花を咲かせる。
とある廃屋に性別や年齢、職業もバラバラの6人の男女が捕らえられる。ここは蛙男の館で、彼は恐怖を糧に生きているという。蛙男の館から無事に帰るためには、毎夜一人ずつ身の毛もよだつ恐ろしい話をしなければならない……。