1. 手柄捨てます
2. 信じたく候少女の執念
3. 記憶の無い囚人に幸あれ
4. 初恋のひとに誠尽くせば
5. さて困った浮気の後始末
6. 父上が男の意地を張る時
7. いつか旅立つ若者たちへ
8. 女敵討ちするもしないも
9. 奉行所見物大役でござる
10. 逼塞!男は黙って動かず
11. 乙女が残してくれたもの
12. 物の怪!?母の心子知らず
13. 人生捨てたものではない
14. 女心と秋の空とはいうが
15. その女人倫を乱すにつき
16. 里子の行方我のみぞ知る
17. 女の敵にお仕置きいたす
18. そして祝言の日は来たり
19. 誰かがお前を愛している
20. 藤木紋蔵殿の一番長い日
21. ゆく年や嗚呼夫婦あり
1996年初夏、江坂衣津子(天海祐希)は浅草の呉服問屋の店員として働いている。この日、この問屋の養子·松井豊(阿部寛)が修業先の京都から帰郷した。仕事を終え帰ろうとする衣津子を呼び止めた豊は「6時に吾妻橋のたもとで待っていてほしい」と告げる。プロポーズをするつもりなのだ。夕刻、橋で待つ衣津子は瀬田雄次(緒形拳)の事を思い出していた。いつしか衣津子の肩を降り始めた雨がぬらしていた…。
7年前の1989年、OLをしている衣津子の25歳の誕生会が居酒屋で行われていた。そこへチンピラ風の男たちに追われたヤクザの吾郎(金山一彦)が飛び込んできた。そこへ、吾郎の兄貴分·雄次が現れ、チンピラを叩きのめす。雄次は衣津子の手についたケーキのクリームをハンカチでぬぐう。
翌日、衣津子のアルバイト先の喫茶店に雄次が「先日のお詫び」とかすみ草の花束を持って現れた。店のマスタ...