三人娘と暮らす未亡人(森光子)と三人の息子と暮らす男やもめ(大坂志郎)。二人の結婚によって一つ屋根の下で生活することになる大家族。当然、巻き起こる珍騒動の数々――。コメディータッチのホームドラマだ。ストーリーがテンポよく進む。茶道教授、妙子(森)の二女、千春(水沢アキ)は旅行代理店につとめる。ある日、ラーメン屋と間違えて、二度も電話をかけてきた男と口ゲンカ。「このアンポンタン!」とどなりつける。相手もさる者。「このペチャパイのオールドミスめ」とやり返す。この男がなんと将来、義理の兄になる貞一(山城新伍)だ。貞一は、その後、弟、昌二(三浦友和)と連れ立ってレストランへ。たまたま千春が来合わせて、今度は彼女と昌二が大ゲンカ。スタートの演技は〝カタサがとれていない感じだが、山城が総領の甚六ぶりをうまく表現している。婆や役の千石規子も例のオトボケぶりを発揮...