1986年(昭和61年)10月16日から12月25日までフジテレビの『ナショナル木曜劇場』(当時)で放送された山田太一原作脚本によるドラマで、両親の離婚によって別居する姉弟の視点から家族の絆を描いた。
脚本:山田太一
プロデューサー:中村敏夫、河村雄太郎
演出:河村雄太郎、舛田明廣
音楽:渡辺博也
編成:重村一、松下千秋
演出補:鎌田敏郎
プロデュース補:本田邦宏、深井俊子
広報:有吉信二
制作主任:佐々木亨
撮影技術:加藤文也、西尾章、木村好信
技術:佐藤正直、白戸義之
映像:鎌倉恒夫
音声:三井登
照明:横山硯鋭
美術プロデュース:的場忠
美術デザイン:山本修身
タイトル:川崎利治
振付指導:花柳糸之
田川伸浩:細川俊之
言語学を研究する大学助教授。明子との離婚は避けたいと考えていたが、明子の意思が強くそれを受け入れることとなった。離婚後は一戸...
未亡人の美しい嫁に近づく危険な感じの男。義父は嫁の微かな変化が心配で調査に乗り出す。じつに丁寧に心の揺れを描いた意欲作。義父(笠智衆)と人息子の三人で平和に暮らしている未亡人(吉永小百合)が、野心的な実業家(藤童也)の激しい求愛に心を揺さぶられ、ついに彼の愛に目ざめていくという女性の心の動きを描いたドラマ。山田太一の脚本はこの女性の心理的な動揺を克明に追いかけ、嫁としての義父へのいたわり、母としての息子への責任などに悩みながら、やがて一人の女としての幸せを大切にしていくというプロセスを巧妙に描いていた。また、河村雄太郎の演出は、この山田太一脚本の美点をよくとらえ、静的な映像美で見事にテレビドラマ化していた。しかし、アメリカのテレビドラマの草創期の名脚本家パテイ·チエフスキ一がとなえていたように、スライス.オブ.ライフ(人生の細部)を描くことがテレビド...