時は何事もなく静かに流れていく。佐倉静江の妻の座も平穏そのものである。静江の友人で名古屋に住む正子は、静江をアリバイ工作に利用しては浮気のために月に数回上京してくる。その正子の浮気の相手が、瀬木明だと知った静江に、かすかに嫉妬の思いが走った。瀬木は高校時代、陸上選手として“千五百米x分xx秒”に人生の全てをかけた男だった。数日後、静江は瀬木と会った。彼は捕獲器に巨大なネズミを飼っていた。ネズミを水中に沈めながら「帯を解け!」と命じる瀬木をののしる静江。だが、静江は荒れすさんだ現在の彼を愛しく感じながら体をあずけるのだった。瀬木の隣人の直子の愛も屈折していた。愛情も取り引きと考える一流商社マンの夫に我慢ができず別居している直子は、彼女にまだ未練のある夫がアパートの前のブランコにゆれながら彼女の部屋をながめているのを知りながら、その部屋で別の男と情事に...
ある地方の大名、赤井御門守は一年ぶりの帰国だったが、家臣一同は御門守が連れて来たふーてんのお紺を見て仰天した。御門守はお紺の父が博奕でスッた時、彼女をセリ落したのである。御門守は、家老の三太夫の意見にも、正妻の由良の方の嫉妬にもまるで無関心。やがて御門守は家臣たちを集め、江戸で覚えた“丁半勝負”を始めた。壺振りは勿論お紺である。そしてお紺の立膝スタイルに幻惑された家臣たちはどんどん負けていった。御門守のお紺に対する熱の入れ方は日に日に激しくなっていった。ところがある日、お紺が目を覚ますと御門守が何者かに殺されていた。当然、お紺が取調べを受け、男関係を白状させられた。家老の三太夫、小姓の金弥、医者の道庵の名が挙げられたが全員が無実と判明。そんなある日、お紺の傍へ忍び寄った男を三太夫が掴まえた。その男は東郷力丸といって、由良の方の密通の相手であったが、...
南河内大学応援団親衛隊に新たに加わった富山と北口の二人は、事もあろうに応援団の命とも言うべき大団旗をタバコの火で焦がして穴を開けてしまった。そのため隊長の青田赤道は、責任をとって腹を切らなくてはならなくなったが、責任回避の一計を案じた。現在紛争中の浪華大応援団を相手に大乱闘を引き起こし、その乱闘で破れたことにしたのだった。いつも弱い南河大野球部が珍らしく決勝まで勝ち進んだために、応援団としては本職の応援をしなければならなくなった。だが、試合中の旗手を勤める青田がやくざとの喧嘩で停学中のため、富山が大団旗を持つことになった。試合がたとえ何時間にも及ぼうともだ。毎年、南河大陸上部が出場する駅伝は、各中継地点で大団旗を掲揚して、自校のランナーを応援するために、応援団はトラックに大団旗を運んでランナーより先行するのだが、幹部連中は青田を困らせようとトラックを...
東南大学の女学生、中本加奈子には、亜矢とじゅんという仲の良い後輩がいる。だが亜矢は、競輪の選手の庄一と、じゅんはアングラ俳優の伍郎と大学へ入る前から同棲している。ある日三人は、浜中という男から、ヌードモデルのアルバイトに誘われ、大金を稼ぎ出した。数日後、今度は芸者のアルバイトの口を持って来た浜中に、三人は飛びついた。ところが唄も踊りもできない三人は、悪戦苦闘。やがて、亜矢とじゅんは、何やら眠り薬を飲まされたらしく座敷の真中でグウグウ寝てしまった。一人で三人分奮闘していた加奈子に客の一人が抱きついて来た。その時、加奈子の恋人の粗谷が飛び込んで来て、その客の化けの皮をはがすと、何と矢吹教授。粗谷は以前から矢吹が加奈子を狙っていたのを知っていたのだった……。
円谷制作公司继《怪奇大作戦》后制作的每集1小时深夜恐怖剧,由13个故事组成。
01.木乃伊の恋
02.死を予告する女
03.殺しのゲーム
04.仮面の墓場
05.死骸を呼ぶ女
06.地方紙を買う女
07.夜が明けたら
08.猫は知っていた
09.死体置場の殺人者
10.サラリーマンの勲章
11.吸血鬼の絶叫
12.墓場から呪いの手
13.蜘蛛の女