二階堂雪(木の実ナナ)は警備会社から派遣され、万引きや置引き、スリの摘発などを行う保安員としてスーパーに勤務している。ある日、店内を巡回していた雪は、万引きした少女萌(大谷みつほ)を見つけ追い掛ける。焦った萌は逃走中にバスガイドの桜井藤乃(馬渕英里何)と衝突。藤乃は骨折し、入院してしまう。天涯孤独だという藤乃の世話をかってでた雪は、赤い靴のマスコットと筑前煮が母の思い出だという彼女のために、行きつけである昭平(秋野大作)と敏江(藤真利子)の惣菜店へ。だが、なんとそこで万引き犯の萌を発見する。そんな中、雪は返品詐欺を働いた女から、地元の名士の田所静代(石井苗子)が返品詐欺の常習犯だと聞かされ驚く。
翌日、雪は静代の元を訪ねるが、殺害された静代を発見する。一方、二階堂家では夫の透(角野卓造)の再就職先が悪質な催眠商法をしていると判明、雪自身も被害者に。...
港南医大の法医学准教授の二宮早紀(名取裕子)は、ある日、町内会長の大泉ユキ(富士真奈美)に誘われ、彼女のプロデュースする演劇公演を見に出かける。その数日後、法医学教室の早紀の元に10歳ぐらいの男の子の声で不可解な電話が入る。その直後、今度は近所のスーパーから息子の愛介が万引きをしたと連絡が入る。駆けつけた早紀は、目撃者が10歳ぐらいの男の子だったと言う点に何か引っかかるものを感じ…。
安政六年、五歳の時から出雲大社に仕えていたおきみは十六歳になった。同時に、歓進坐子の許しがでると、育ての親であるおいねと歓進の旅を始めた。おいねに五歳の時拾われたおきみの踊りは天才的なひらめきがあり、以来天才坐子と人々に騒がれていたが、異国では乞食扱いされ苦しい旅だった。しかし、おきみの踊りは、貧しい百姓たちの拍手を浴び、舟の中で知り合った行商の薬屋圭介からは、生命力にあふれる踊りとほめられた。年老いたおいねは病床に伏し、息をひきとった。おいねの位牌を胸に出雲へ帰る途中、おきみは偶然、志摩流家元丹後の地唄舞を見て、その素晴らしさに魅せられ、弟子入りした。文久元年冬、おきみは十八歳になった。その毎日は、掃除、洗濯に追われ稽古場に入ることも許されなかったが、翌年の夏の終り、丹後から稽古をつけてもらえることになった。それからのおきみは、めきめき腕をあげてい...
狩矢荘助警部(船越英一郎)は、京都府警捜査一課の係長。ベテラン刑事橋口大吾(石田太郎)の助言と、若い滝島信也(榊英雄)の行動力が狩矢の捜査を支える。狩矢の家族は、茶道家の妻澄江(山村紅葉)と高校生の和美(前田亜季)。仲が良く明るい3人家族だ。
ある日、狩矢は家族揃って、和美の同級生華形春香(柊瑠美)の華道展に出かける。春香は華道家元華形幹三郎(西沢利明)の孫娘で、才能もあり、家元を襲名することが決まっていた。その個展とあって会場は華やいでいた。春香の両親昭一(大橋吾郎)と亜希子(藤真利子)も嬉しそうに狩矢たちを迎える。
そこに春香の叔母真梨子(石井苗子)が酒気を帯びて現れ雰囲気は一変。醜態をさらす真梨子は会場から摘み出されていく。狩矢は、その場に知り合いのジャーナリスト本庄明正(春田純一)がいることに気付いた。
その数日後、真梨子が死体...