本作は、子供のいない夫婦に卵子を提供するエッグドナー(卵子提供者)に志願した2人の女性を描く物語。独身主義者の純子と女性を愛する葵の関係を通して、社会から求められる女性像と実像のズレに悩みながらも、母になりたいと願う女性の姿が切り取られていく。純子と葵はどちらがドナーに選ばれるかと期待や不安を感じながら日々を過ごすが、やがて「遺伝子上の母になりたい」という同じ目的を抱き“選ばれる”ために新たな生活を始めようとする。
本作は、川崎が「女性として生きること」をテーマに6年を掛けて制作したオムニバス作品。「笑女クラブ」「彼女のひまわり」「AUTUMN OF WOMAN」「雪の女」といった4編で構成され、女子高生、大学生、社会人と年齢を追うごとに変化していく女性の悩みを、春夏秋冬それぞれの季節を舞台に描いている。