北野武、長崎俊一監督らのもとで助監督の経験を持つ、矢城潤一が初監督した幻想ミステリー作。何も起こらない日常が逆に事件を引き起こす、人間の深層心理世界を緻密に描く。細々と探偵業を営む男のもとへ依頼が舞い込む。仕事はとあるマンションの一室を監視すること。男はすぐに張り込むが、そこでは初老の婦人が規則的な生活を続けるだけで……。
エクトルマロの名作童話『家なき子』を原作に、少年レミと犬のカピの友情と冒険を描く。優しい母と名犬カピ、オウムのペペと一緒に、フランスの小さな村で幸せに暮らしていたレミ。ところが、突然パリから帰った父親によって、旅芸人のビタリス一座に売り飛ばされてしまう。実はレミは、母親が8年前に拾った捨て子だったのだ。幸いなことに、ビタリス老人は気のいい人物で、レミに愛情を注いでくれた。一座の動物とも仲良くなったレミは、持ち前の明るさで、数々の困難を乗り越えていく。