香港に住む劉孟春は日本人を母に持つ清国(現在の中国)の貿易商の娘。平和な日々を送っていたが、英国と清国の悪徳貿易商人との癒着によるアヘン密輸事件に巻き込まれる。父母を殺され、自身も失明した孟春は母の遺言を受け、晴らせぬ恨みを晴らしてくれる仕事人を求めて来日する。
孟春を追い、アヘン密輸商の面々も日本に向かう。孟春は清国の舞芸団(自称で、実際は日本人)に身を隠していたが、アヘン密輸商の武装団に発見されてしまう。偶々、舞台鑑賞に来ていた秀に助けられ、自分が仕事人であることを伏せて、依頼の筋を孟春から聞く。加代、順之助の助けを借りて、孟春を匿うことになり、主水に繋ぎを取るが家庭がある主水は清国行きを断念し、一時は裏の仕事を受けられないと断る。
おりくの仕事人の弟子 入船屋お北から協力を求められた、おりくと勇次はアヘン商人たちが日本に来ていることを知る。おり...
徳川家康が建てたという黒谷屋敷の謎をかぎつけた倒幕派と外人グループと戦う仕事人たちを描く。昨年公開された「必殺!」の第二弾。脚本は「哀しい気分でジョーク」の吉田剛、監督は「港町紳士録」の広瀬襄、撮影は「必殺!」の石原興がそれぞれ担当。
南町奉行所同心、中村主水は役所では昼行燈と馬鹿にされ、家でも姑のせん、女房のりつに頭の上らぬ婿どの。だが実は奥山神影流の使い手で、裏稼業として金を貰って恨みを晴らす仕事人をしていた。ある夜、品川宿で彼が警護にあたっていた御公儀御用早駕篭が襲われ、密書が奪われた。天下を狙うものは必ず京都の帝を利用するが、徳川家康はそれを防ぐため秘かに京都黒谷に屋敷を築き、いざという時、帝を京都御所もろとも爆破し得る恐しい仕掛けを設けていた。密書は代々将軍家に伝えられてきたその屋敷の権利書、絵図面である。老中稲葉正邦は急遽、筆頭同心、田中...