元警視庁捜査一課の警部補だった夜明日出夫。現在は刑事を辞めしがないタクシードライバー。妻とも離婚し一人娘のあゆみと会える日を楽しみにしている。そんなある日、一組のカップル客夏木と静香が喧嘩を始めた。どうやら愛人関係らしい。男性は次の選挙に出馬するというが、女性は「借金を返してくれ」とすごい剣幕だった。次に若い女性が乗車してくるなりラジオをつけてくれという。女性のDJの声が聞こえてきた。DJは大町千沙という大学教授で女性客、律子の従姉妹だという。目的地のラジオ局に到着すると、ちょうど千沙が出てきてファン達に囲まれているところだった。大町千沙は夜明を見るなり驚いた。なんと夜明は千沙の初恋の相手で二人は高校時代に付き合っていたのだ。千沙は逗子の豪邸に住み込みのお手伝いさんと一緒に暮らしていたが。今日はお手伝いさんが休みで1人では淋しいというので、律子が休...
タクシー運転手の夜明日出男(渡瀬恒彦)は、営業所の新人運転手南条秋子(国生さゆり)を紹介され、驚く。奇遇にも秋子は、夜明が刑事だった12年前、張り込みに使わせてもらった南条家の娘だったのだ。当時、秋子の父昭一(木村元)は貿易会社の社長で、一家は裕福だった。数日後、立花登(モロ師岡)という男の他殺体が見つかった。