とある廃ビル前で転落死したと思われる遺体が発見され、警視庁刑事部捜査一課強行犯係の樋口顕(内藤剛志)は現場に駆け付ける。品川中央署の強行犯係東条洋次郎(中原丈雄)の話では、被害者の石倉修吾(永沼伊久也)は、落書きによる建造物損壊で先月現行犯逮捕されたばかり。書類送検されたが「ウォールアートだ」と主張し、現場にも懲りずに落書きしようとしていた痕跡が。東条は落書きをしようとして誤って転落した事故死と見立てるが、樋口はその洞察力で転落によるものではない腕の内出血に気づく。事件現場に集まった野次馬の中には、どういうわけか東洋新聞社会部記者遠藤貴子(矢田亜希子)の姿も。珍しく樋口に何も聞かず立ち去るが、貴子はなぜこの場所に――?やがて石倉の怪しげな行動が明らとなり、殺人の可能性が高まっていく。
夏。一平の心は、子どもから少年への微妙なバランスの中で揺れていた。無二の親友兵馬、太平洋もそれぞれの道を歩み始めている。去年の夏、一緒に山に登ろうと約束したまま死んだ佐々先生への思いを胸に三人は夏の早朝、自転車で約束の明神岳へと向かった。「おまえら三人一緒だからやれることもあるんだ」という佐々先生の言葉を思い出しペダルを踏みしめる。しかし、山の天気は変わりやすい。あと少しで山頂だというところで嵐に遭い明神岳を目の前にして引き返さなければならなくなってしまった。佐々先生の親友であり、化石の採集に来ていた町田先生に助けられた三人は、とりあえず近くの洞窟に避難するが、町田先生が村に助けを求めにいっている間、一緒に来てた妻美保の陣痛が始まったのだ。苦しむ美保を目の前に急に心細くなる三人だったがそんな彼らの胸に「三人信じ合って力を合わせれば何だってできる」とい...
directed by Koji Wakamatsu (若松孝二)
Shochiku and Wakamatsu productions
The film was first run in 1995
The video was released 1997. (Now deleted)
video - Tokuma Japan Communications - TKVU 61481 - 102 minutes
This is a biographical film of Kaoru Abe (阿部薰), legendary improvisational sax player.
Haino appears in the film as himself.
Features brief Fushitsusha (不失者)performance.
一種の超能力である読心術を先天的に身につけている少女五月は、謎を残して命を落とした姉の足跡を探るため、危険をかえりみず真相をつきとめようと単独で動く。そんななか、姉の恋人でロックシンガーでもある孝に接近した五月は、姉の知られざる素性を知らされる。その日より、犯罪の糸に導かれるように二人は逃避行を続けるが、その果てには衝撃的な結末が待っていた。
小作人の息子健吉は隣村の地主の息子勇造に祭りの三味線競争で勝つことを夢みていたが、練習する三味線すら持っていなかった。健吉は仕事をせずただ人の演奏を聴いてブラブラしていたが、ある日田畑に出ることを条件に父から三味線を買ってもらった。そして津軽で一、二を争う三味線の名手ボサマの演奏に耳を傾けると共に自分の音を聴いてもらった。健吉にはちよという恋仲の幼なじみがいたが、勇造も心を寄せており、今度の三味線競争で決着をつけることになった。しかし、祭りの当日、勇造は健吉が創作した三味線のフレーズを盗み、先に演奏してしまう。健吉は失意のうちに一年間ボサマとその娘のみよと共に三味線旅行に旅立った。旅の途中でボサマは病に倒れ、自分より三味線の上手い津村信作を訪ねるよう遺言を残して息を引きとった。みよを母親の元へ届け、健吉は津村の家へ雪の中を歩き続け息も絶え絶えに辿...
本作は22歳の若さでこの世を去った天才画家であり詩人の村山槐多の作品に魅せられた現代の若者たちが、村山の作品を独自の解釈で再生させ、時代の突破を試みる“アヴァンギャルドエンタテインメント”。タイトルの由来は村山の友人高村光太郎の詩「強くて悲しい火だるま槐多」だ。劇中では、村山の「尿する裸僧」という絵画に魅入られた法月薊(のりづきあざみ)が、道行く人に「村山槐多を知っていますか?」とインタビューしていたところ「私がカイタだ」と答える謎の男に出会う。その男、槌宮朔(つちみやさく)は、特殊な音域を聴き取る力があり、ある日、村山が過去から語り掛ける声を聴く。度重なる村山の声に神経を侵食された彼は、自らが村山槐多だと思い込むようになっていた。
佐野史郎と武藤十夢(AKB48)がダブル主演を務めた本作は、広島の原爆から奇跡的に焼け残った“被爆ピアノ”と被爆2世である調律師矢川光則の実話から着想を得た物語。主人公は自らトラックを運転して被爆ピアノの音色を全国に届ける矢川光則と、東京の大学生江口菜々子だ。劇中では菜々子が矢川を通して被爆ピアノや広島のことを考え、祖母のことを知るうちに自身のルーツと向き合っていくさまが描かれる。監督と脚本を担当したのは五藤利弘。ドキュメンタリー番組「NONFIX」の取材で矢川と出会い、本作を企画した。
捨てたはずのわたしが今夜わたしをたずねて来るのです。
つげ義春ワールドを石井輝男が丁寧に綴るノスタルジィとエロスの映像奇譚。
カルト界の二大巨匠、石井輝男(『網走番外地』、『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間 』)とつげ義春(『ねじ式』、『無能の人』)--どこかにあるようでどこにも存在しない不思議な世界が遂にDVDで甦る!
売れない漫画を細々と描き続ける一人の若者。たゆたう日々の生活の中で彼が出会う奇妙な男、女、少年少女。そして彷徨い込んでいく幻想的空間
つげ義春原作の珠玉の4編『ゲンセンカン主人』、『李さん一家』、『紅い花』、『池袋百点会』を石井輝男が14年ぶりの監督作として完成させた入魂の一作。
長年、つげ義春作品に心惹かれていた石井輝男とつげ義春ワールドの住人になりたいと夢見てきた佐野史郎
つげ義春ワールド。石井輝男ワールド。佐野史郎ワー...