亡くなった両親の代わりに3人の幼い弟妹を育てている18歳の女子高生海野幸(相武紗季)は、兄家康(荒川良々)が作った2億5千万円の借金を返済するため、プロのテニスプレイヤーになることを決意。幸は中学時代の先輩圭一郎(田口淳之介)の母である鳳唄子(片平なぎさ)から、唄子の宿命のライバル竜ヶ崎花江(渡辺えり子)のひとり娘蝶子(小林麻央)のデビュー戦で勝つことを条件に、プロデビューをバックアップしてもらうことになった。
よき理解者である賀来菊子(夏川純)や想いを寄せる圭一郎、借金取りの桜田(宮迫博之)らの協力を得て、ついに蝶子との対決を迎えた幸だったが、きわどい判定で惜しくも負けてしまう。しかし、ここで引き下がるわけにはいかない唄子は、幸に新しいコーチをつけ、さらに過酷な練習を課すことを決意。その翌日、新しいコーチが幸の前に現れた…。
幸の前に現れ...
タクシー運転手工藤は、ある日、男に追われていた少女沙織を乗せる。工藤がノルマを達成できずに困っていると知った彼女は、中年男を強引に誘い込み金を巻き上げ…。
原作は、「ふしぎな岬の物語」「あなたへ」「夏美のホタル」の原作者として知られる森沢が2013年に発表した小説。“スナックひばり”を営むゴンママが、ジム仲間である悩める客たちに、小声で“カクテル言葉”を添えてカクテルを用意するさまを描く。映画版では、原作より歯科医四海良一とその妻のエピソードがクローズアップされる。
舞台は大阪新世界。かつてヤクザの組を潰して廻っていた村上勝太郎(通称勝吉=赤井英和)は、自身のボクシングジムを営んでいたが、練習生がジムで覚醒剤取り引きをし逮捕されたことでジムを畳む。
その後、元犯罪者の更生プロジェクトを運営している幼馴染み沢村源蔵の経営する串カツ屋で働き出す。
ある日、勝吉は刑務所の慰問に誘われて訪れた刑務所で、かつて、共にヤクザを潰して廻った弟分神木雄司(通称コオロギ=上西雄大)と再会する。
コオロギは悪い女に引っかかり、覚醒剤所持で服役していたが、間もなく沢村の協力で出所し、勝吉と共に串カツ屋で働き出す。
勝吉はある日、少年徳永武が逃げ出した宗教団体に捕まるところに居合わせ、武を助けるが、武は洗脳されており、また、母親が入信し、父親と別れさせられたショックから、口がきけなくなっていた。
失読症で文字が読めないコオロギ...